南極の昭和基地にブタがいた。47年前に観測隊が飼育を試みたが失敗し、公式記録にも残らなかった写真を、当時の南極地域観測計画専門委員だった樋田直人さん(80)が保存していた。現在は南極条約で動植物の持ち込みが禁じられているだけに貴重な資料だ。樋田さんは昭和基地の原子力発電計画に関する書類も持っており、元観測隊員たちも「初耳」と半世紀前の秘話に驚いている。
東京都世田谷区に住む樋田さんは、かつて竹中工務店技術研究所に勤務し、昭和基地の建物の設計などにかかわっていた。観測隊が当時、撮影した基地の写真なども資料として保管しており、南極観測が今年50周年を迎えたのを機に「研究のために役立ててもらえれば」と資料類を名古屋大学博物館に寄贈した。
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